大分県中津市の鶴市花傘鉾祭りに協力

 8月24日(土)~25日(日)に大分県中津市の八幡鶴市神社で「鶴市花傘鉾祭り」が行われ、当財団の廣池千九郎中津記念館では「花傘鉾」を引いて市内を練り歩く行事の休憩所(給水・トイレ)として、お祭りに協力いたしました。

 このお祭りは、約900年ほど前、度重なる洪水で決壊する堤防に悩まされた同地で、山国川三口の水を他に引く際に川をせき止める「井堰」を完成させるために人柱となったお鶴と市太郎という母子の霊を慰めるとともに、五穀豊穣を願う行事であり、国の無形重要民俗文化財に指定されています。

 中津市内の各町会では、色とりどりの花傘鉾を作成し、お囃子とともに市内を練り歩きますが、その距離は30km~40kmと「日本一長い距離を歩くお祭り」とも言われています。今年は、熱中症対策として規模を縮小して開催されましたが、7基(7町会)の花傘鉾が当記念館を訪れました。

 同地の出身である当財団の創立者・廣池千九郎(法学博士)は、その著書『道徳科学の論文』の中で八幡鶴市神社が建立された故事について触れており、世界各地で自然災害や疫病などを鎮めるために発生した犠牲の精神の一例として挙げています。