台湾研修旅行

「日本人よ、胸を張れ!」
世界一の親日国・台湾で日本精神を学ぶ台湾研修旅行への助成

 令和6年2月22〜25日の日程で、当財団が主催をする第3回台湾研修旅行を実施。参加者23名のうち、中学生・高校生・大学生、社会人の合計17名に、当財団の廣池千九郎基金青年助成をしました。 台湾での研修旅行中、かつて台湾を日本が統治していた時代に、台湾の発展のために命をかけた日本の先人の息吹に触れました。

嘉南平野を一大穀倉地帯に変えた日本人・八田與一

 台湾の南部、嘉南平野を一大穀倉地帯に変えた日本人・八田與一が建設した烏山頭ダムを見学しました。このダムは1920(大正9)年に着工し、10年かけて工事を完成させました。このダムのおかげで戦後の台湾は経済発展を支えたこともあり、八田與一は今でも多くの台湾人から感謝されているそうです。

 八田與一は1942(昭和17)年に戦禍で亡くなりました。その3年後の昭和20年8月、戦争に負けた日本人が日本に帰国しなければならなくなりました。帰国直前の9月1日、妻・外代樹は夫が作ったダムの放水路に身を投げました。 台湾人のために命がけでダムを作った八田與一と、愛する夫が作ったダムに身を投げた夫婦のことを、地元の農民たちは日本式のお墓を作り、今でも大切に祀ってくださっている様子を、参加者は感激をもって見てきました。

台湾人子弟の教育に命をかけた六氏先生

 日本統治初期の台北にて、教育に情熱を傾けながらも、芝山巖学堂での抗日事件によって1896(明治29)年1月1日に殺害された六氏先生(六名の日本人教師)のお墓をお参りしました。 「死して余栄あり。実に死に甲斐あり」と、死を覚悟して教育にあたった若き教師たちの生き様が、その後の台湾人子弟を教育する日本人教師たちの教育指針となったことを学びました。また、芝山巖学堂を引き継ぐ、士林国民小学校を視察しました。

 青年たちは4日間の旅を通して、台湾を命がけでよくしようとした先人たちの存在を知りました。私たちはその先人に負託に応えた生き方をしているのか、を問い、凛として大義に生きた先人に感謝し、日本人として誇りを持って生きていきたい、と誓いを新たにした台湾研修旅行となりました。

 当財団では今後も世界に羽ばたく青年を応援して参ります。